子宮頚部検査

日本では子宮頸がんに年間約7000人、子宮体がんに5000人が罹患しており、それぞれ約2000人、約1300人が死亡しています。子宮がん全体としては、現在の女性のがんのなかでは発症率5位、死亡率の9位を占めます。健診によって見つかる場合と、おりもの・不正出血・痛みなどの症状がでてから見つかる場合がありますが、とくに発症率と死亡率のかい離からもわかるように早期発見することに意義があるがんと言えるでしょう。

子宮がん検診

子宮頸がんの検診は20歳以上の女性を対象とし年1回の受診が推奨されます。厚生労働省が策定した老人保健事業にもとづくがん検診事業にのっとって江東区検診などの多くの公的な検診制度では2年に1回としています。妊娠の際にも検診を行いますが、その妊婦検診以降は子宮がん検診は受けていないという方もよくいらっしゃいます。
当院では、女性医師によって子宮頸部の細胞診を行います。検査室も医師および女性看護師以外の出入はない場所でプライバシーに配慮しています。内診台も自動で動くタイプのもので無理のない検査姿勢が取れるものとしています。

子宮がん検診にて異常とでたら?

子宮がん検診は細胞診の結果を中心に判定します。細胞診は採取した細胞を顕微鏡で観察し異常のあるなしを、異常が全くないものから癌細胞らしいものまで1~5の5段階に分けるためにその中間ぐらいではっきりしないものも念のため精密検査へと送ることになります。そのため精密検査が必要といわれても決して「子宮がん」と決まったわけではありませんので過剰に心配しないで下さい。精密検査を受けて子宮がんと診断される確率は6~7%といわれています。
当院でも、受診者の方とよく相談した上で、高次の精密検査ができるしかるべき医療機関へご紹介します。